皆さんこんにちは。
“新米”頭痛専門医のDr. Goです。
2022年11月にオンラインで開催されたHeadache Master School Japan web 2022 Autumnal Semesterに参加しました。この会は日本頭痛学会が年に2回開催するもので頭痛専門医や頭痛専門医を目指す医師向けに、頭痛の基礎から最新知見をその分野のマスターたちが授業してくれます。
朝9時から夕方17時まで頭痛漬けです。。。
コース終了後はテストも用意されていて学んだことを理解出来たかを確認することができます。専門医取得前の先生たちはこのコースを3回受けることで専門医の受験資格も得られるようになっています。私も専門医取得前はこの会に参加し勉強しました。今回は専門医となって初めての参加でしたが、やはり未だ知らないことの多さに気付かされ、もっと勉強しなきゃ!というワクワクした気持ちになりました。そしていつか、いつの日かHMSJで講演できるようなエキスパートになりたいと思いました。
今回のHMSJは9時から17時まで途中休憩を挟みながらですが、以下の内容でした。
- 頭痛を理解するために必要な解剖
- 頭痛の病態 ⇨ なんで頭痛が起こるか
- 起立性頭痛について(起き上がった時に起こる頭痛)
- 片頭痛の急性期治療法
- 片頭痛の予防療法
- 片頭痛の最新治療法
- CGRP関連抗体薬について
- 緊張型頭痛の治療法
- 三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)の最新治療法
- そのほかの一次性頭痛の理解と治療
- 頭痛患者さんとの上手なコミュニケーションの取り方
- 小児・思春期の頭痛へのアプローチ
- 女性のライフステージと頭痛治療
- 頭痛に対する認知行動療法
- 二次性頭痛について
といった具合にみっちり一日頭痛のことを勉強しました。それぞれのレクチャーは25分程度でしたので正直もっと詳しく聞きたいと思う内容がほとんどでした。特に普段あまり経験しないような疾患や症例についてはこのような勉強会を通して学ぶのが一番だと思います。ほとんどの患者さんは片頭痛や緊張型頭痛ですが、その中に非常に稀なタイプの頭痛や危険な頭痛の方が混じって来られます。このような方を適切に診断し治療や紹介するのが私のような“新米”頭痛専門医の役割だと感じています。これからも一人ひとりの患者さんとの出会いを大切に、このような学びを続けていきたいと思います。
今回のHMSJでは小児・思春期に多く見られる「起立性調節障害」について兵庫医科大学の小児科の先生の講義が勉強になりました。
「起立性調節障害」は小児科の先生たちが専門とする病気で、「起立に伴う循環動体の変化に対する生体の代償的調節機構がなんらかの原因で破綻して生じたもの」と定義されています。これだけ読むとなんのこっちゃ!?という感じですが、わかりやすく言い換えると、自律神経の不具合によって立ち上がった際に頭や体に血が巡りにくくなってしまうことでさまざまな症状が出てしまう状態のことです。
診断には以下の11項目があるかどうかを調べます。3項目以上あれば「起立性調節障害」が疑われます。
- 立ちくらみ・めまいを起こしやすい
- 立っていると気持ち悪くなり、ひどくなると倒れる
- 入浴時や嫌なことを見聞きすると気持ち悪くなる
- 少し動くと動悸や息切れがする
- 朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
- 朝、顔が青白い
- 食欲がない
- おへその周囲やみぞおちの痛み
- だるく、疲れやすい
- 頭痛
- 乗り物に酔いやすい
10番目の項目に「頭痛」がありますね。小児期特に10歳前後のお子さんが頭痛のために受診した際には、このような症状があるかどうかを調べるのが大切なのです。当然のことですが、私たちが病気を診断するためには、病気やその病気に特徴的な症状、そして診断基準を知らないとそもそも診断できないわけです。ただ全ての病気のことを覚えていられるほど頭が良くないので(少なくとも私は・・・)、せめて「あ、あれかもしれない!」と稀な病気や他分野の病気のことが頭をよぎるように準備をしておかなくてはならないと思います。そのためにもこのような勉強会はとても役に立ちます。
今回のHMSJの内容で、みなさんと共有したいことはまだまだたくさんありますが、おいおいこちらのブログで共有していきたいと思います。
本日のまとめ
・Headache Master School Japan 2022 Autumnal Semesterに参加
・「起立性調節障害」という小児分野の病気について勉強しました
最後まで読んで頂きありがとうございます。
このブログは頭痛専門医を取得したばかりの私Dr. Goが「頭痛」にまつわる情報を中心にみなさんに正確な情報をわかりやすくお伝えするためのものです。
それではまた次回!

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